Jの不思議なダンジョン

ぐちゃぐちゃな頭の中を徒然なるままに言語化していきます

日本人が知らない東京ドーム870個分の敷地にある「世界最大のテクノロジーパーク」

インドのバンガロールに移住して5ヶ月が経った。5ヶ月過ごす中で自分は「悔しさ」を強く感じてきた。それは日本が世界と戦っていない、いや、そもそも土俵にも立っていないということに対する悔しさだ。

 

自分がいるバンガロールは、南インドにあり、「アジアのシリコンバレー」と呼ばれるほどIT産業が盛んだ。日本人がITと聞いて紐付けるのは、シリコンバレーや中国の深圳、最近ではイスラエルエストニアが多くなっているが、バンガロールの名前を挙げる人はとても少ないし、実際にきたことがある人は数えるほどだと思う。その一方で、今、日本以外の世界のテクノロジー企業が重要拠点としてオフィスを置いているのが、バンガロールだ。

 

バンガロールがこれだけの注目を浴びる理由は後日に書こうと思うが、バンガロールには、「Technology Park(通称Tech Park)」というテクノロジー企業群が山のように集まる巨大施設が20個ほどある。このTech Parkは東京ドーム10〜20個分ほどの大きさの敷地にあり、敷地の中はインドとは思えないほど綺麗だ。GoogleMicrosoftなども含め、多くのグローバル企業もこのようなTech Parkの中にオフィスを構えて事業を行っている。しかも、そのオフィスはシリコンバレーに次ぐ第二拠点という立ち位置で、バンガロールにいると各企業の力の入れ方が半端ないことを想像するのは難しくない。

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Bagmane Tech ParkとManyata Tech Park

 

先日、自分は上記のTech Parkを遥かに凌ぐ規模で現在建設されているTech Parkに行ってきた。その規模は、タイトルで書いた通り、1000エーカー(東京ドーム870個分)である。現在、この土地を、ハードウェア産業、ソフトウェア産業、宇宙産業の3つに切って、世界最大の産業エコシステムを政府主導で形成しており、既にインドの国内企業や世界のグローバル企業がオフィスを構えていたり、建設途中だ。

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果てしなく伸びているTech Parkの中の道

さて、ここで質問したいが、「これほどの規模で建設されているTech Parkの存在を知っている日本人や企業はどれほどいるだろうか」ということだ。おそらく、ほぼほぼいないと思う。そして、問題なのは、他の国の人たちや企業は知っているということである。バンガロールのことをよく調べているし、最重要拠点としてオフィスを置いている。でも、日本人や日本企業は違う。事実として、日系のIT企業でバンガロールに拠点を構えている企業は10に満たない。自分はこの事実がとてつもなく悔しい。例えて言うなら、世界中がオリンピックに熱狂的になって、勝負をしているのに、日本だけオリンピックの存在を知らないみたいな感じだ。

自分のような現地にいる人間が仕事以外で出来るのは、情報を本気で発信し、日本人のインド並びにバンガロールのイメージを創っていくことくらいだが、一人でも多くの日本人・日本企業に知って欲しい、どれだけバンガロールが熱いのかを。そして、インドに、バンガロールにぜひ来て欲しい。